アイツの人生酒場 | ＵＴグループ株式会社

いいお店にはうまい酒といい話があるおやじ

アイツ、夢ができたんだって。

今夜のお話

今夜のお客さんアイツの兄

幼い頃から優等生で、安定を求めて大手企業に就職。熱しやすく冷めやすい“アイツ”（弟）とは真逆のタイプだが、派遣で働く弟をいつも陰ながら応援している。

バイト先に就職したくて、大学辞めたんだって。

大将

いらっしゃい。
おや、うちのお店は初めて？

兄

そうです、今日は出張で。
実家が隣の県なんで、
1泊して、ついでに明日
寄ろうかと思ってるんです。

大将

出張ついでに帰省か。
ご家族もうれしいだろうね。

兄

結構久しぶりなんです。
弟なんか、気づいたら
職場が2つも変わったって。
派遣だと、職場が変わるのは
よくあるのかもしれませんけど。

大将

弟さん、仲良いの？

兄

悪くないと思います。
真逆のタイプだから、
似てないって言われますが。

大将

ははん、弟さんは
やんちゃなタイプだな？

兄

そうかも。昔から
ハマったと思えばすぐ飽きて。
ゲームもマンガも、一緒に
楽しんだものはないかも（笑）。

大将

兄弟って意外と見えてるものが
違うもんな。

兄

弟が大学生のときなんですけど、
バイト先の居酒屋に
就職するからって
大学辞めちゃったんですよ。

大将

飲食バイト、楽しいからなぁ。

兄

でも、居酒屋も結局
5年くらいで辞めたんです。
頑張ったみたいだけど、
昼夜ハードワークで
無理しすぎたみたいで。

大将

そうか、大変だったな。
それから転職したの？

兄

燃え尽きたみたいで。
しばらくは家に
引きこもりがちになったんです。

ふとしたきっかけで、また一歩を踏み出せたんだって。

大将

弟さんが家にこもってたら
お兄さんも心配だよな。
どうやって抜け出したんだ？

兄

たまたま実家の折込チラシに
求人を見つけまして。
「ここから通える
派遣の募集あるからどう？」
って渡してみたんです。

大将

思い切って声をかけたわけか。

兄

そしたら本人も、
そろそろなんかしなきゃって
思っていたようで。
それから動き出しました。

大将

お兄さんの一言が、
最後のひと押しになったんだな。

兄

派遣として働き出してから
コロナ禍でつらい時期もあったけど
研修に参加したりして、
コツコツ技術をつけたみたいです。

大将

苦しいときでもコツコツ、
できることをやるのは大事だよ。

兄

それも良かったみたいです。
できることが増えるのって、
やっぱり楽しいですもんね。

今の夢は、お客さん先の社員になることなんだって。

大将

今も派遣の仕事は続けてるの？

兄

現場は変わってますが、
頑張りつづけているみたいです。
特に今の派遣先は楽しいって。
聞いたとき、
母は泣いてましたよ（笑）。

大将

そりゃいいじゃねぇか。
自分に合う現場を見つけたんだな。

兄

はい。弟の会社には、
派遣先の会社に
そのまま移れる仕組みが
あるみたいです。
今はそれを目指してるって。

大将

新しい夢が見つかったんだ。
それは本当によかったなぁ。

兄

正直、居酒屋を辞めたときは、
ずっと働けないんじゃないかと
思ったこともありました。
でも今じゃ夢を語ってるなんて、
夢みたいですよ（笑）。

大将

たぶん人生、一度失敗したくらい
なんともないもんさ。
大事なのは、そのあとで
どう行動するかだよ。
頑張る人には絶対、
セカンドチャンスが
あるってことよ。

兄

本当にそうですね。
大事なことを学んだ気がします。
僕も見習わないとなぁ。

大将

お兄さんは、
何か夢があるのかい？

兄

えー、僕の夢かぁ。
実はいずれ脱サラして
飲食店をやりたいんです。

大将

あぁ。
真逆のタイプって言ってたのに、
やっぱり兄弟だね（笑）。

お客さんあの子のおばあちゃん

お客さんアイツの中学時代の担任

お客さんあの子の別部署の先輩

お客さんアイツの飲み友達

お客さんアイツの元同期

お客さんあの人の息子

お客さんアイツの元バンド仲間

お客さんアイツの高校時代の友人

お客さんあの人の会社の後輩

お客さんアイツのかつての上司

お客さんあの人のパート時代の友達

お客さんあの子のご両親

お客さんアイツの妻

お客さんアイツの行きつけの
ショップオーナー